全司法本部活動日記 (Blog)

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野波節 ~ 「沖縄慰霊の日」に ~

今日、6月23日は「沖縄慰霊の日」。さきの戦争で地上戦が行われ、住民を巻き込んだ沖縄戦の戦闘が終結してから71年の祈念の日となります。沖縄戦での戦没者は20万人とされており、それらの犠牲対して哀悼の意を表するとともに、平和を誓う日です。
全司法本部には、沖縄の伝統衣装を着た人形が大切に保管されています。
これは1964年5月に仙台で開かれた全司法婦人集会で沖縄の参加者から贈られたもので、「沖縄は日米安保体制のもとで、屈辱を強いられている、わが祖国の島です」との言葉が添えられています。戦後もアメリカに占領統治された沖縄の苦難は続き、本土復帰は沖縄住民の強い願いでした。
沖縄の本土復帰は1972年ですが、沖縄の裁判所では1957年に裁判所労働組合(裁労)が結成されます。全司法はその結成を援助し、結成以後も交流・援助を続けていました。沖縄返還闘争のなかで歌われ、今もなお歌い継がれている「沖縄を返せ」は全司法福岡高裁支部(当時)が作詞したものです。
1965年から裁労は沖縄支部として全司法にオブ加盟し、本土復帰にあわせて、全司法と統一しました。この人形は、そうした交流の歴史の中で全司法本部にやって来た「平和と独立の使節」です。
本土復帰から44年が経過していますが、日米安全保障条約に基づく在日米軍基地の約75%が日本の国土のわずか0.6%の沖縄に集中しており、米軍基地が存在するが故の被害が今もなお続いています。
6月19日に沖縄で開催された米軍属女性暴行殺人事件に抗議する県民集会には6万5000人が集まり、日米両政府に米軍基地の整理縮小、海兵隊の撤退などを求めました。「沖縄を返せ」はまさに、今、現在の課題だと思います。
沖縄のすべての被害者に哀悼の意を表するとともに、引き続き、基地のない平和な沖縄を実現するとりくみに結集していきたいと思います。

慰霊の日に、沖縄への連帯と平和への思いを込めて

(中矢)

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全司法大運動 20回目の国会請願採択!

全司法が取り組んできた2015年度の全司法大運動「裁判所の人的・物的充実を求める国会請願署名」は、第190回通常国会の会期末である6月1日に、衆参両院で採択されました。国会での請願採択は、全司法大運動のとりくみが始まって以来20回目となります。
今回は、5月12日に行った中央での国会議員要請行動等を経て、自民、公明、民進、共産の各政党から、衆議院28名、参議院15名、合計43名の国会議員に紹介議員になっていただきました。新たに紹介議員になっていただいた国会議員がいることからも、私たちが求める裁判所の人的・物的充実の必要性について、理解と共感が広がっていることがわかります。

国会には数多くの請願が提出されますが、その中で、採択に至るものはそれほど多くはありません。例年、政党を超えて紹介議員になってもらっていることや連続して採択されている実績に自信を持ち、引き続き、裁判所の人的・物的充実と予算の拡充に向けて、全国でがんばっていきたいと思います。

 

今国会での紹介議員のみなさん(敬称略)

衆議院
 自民党 若狭 勝
 公明党 漆原良夫、大口善徳
 民進党 横路孝弘、階 猛、逢坂誠二柚木道義
 共産党 赤嶺政賢、池内さおり、梅村さえこ、大平喜信、笠井 亮、 穀田恵二
     斉藤和子、志位和夫清水忠史塩川鉄也、島津幸広、田村貴昭

     高橋千鶴子、畑野君枝、畠山和也、藤野保史、堀内照文、真島省三、

     宮本岳志、宮本 徹、本村伸子
参議院
 民進党 江田五月有田芳生前川清成真山勇一
 共産党 井上哲士市田忠義、紙 智子、吉良よし子、倉林明子、小池 晃、

     田村智子、大門実紀史、辰巳孝太郎、仁比聡平、山下芳生

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5月12日の議員要請行動での意思統一集会から

 

全司法大運動で国会議員要請

昨日(12日)、全司法大運動署名(国民がより利用しやすい司法の実現のために裁判所の人的・物的充実を求める国会請願署名)を国会に提出するための国会議員要請行動にとりくみました。
「国民がより利用しやすい司法の実現のために裁判所予算を増額し、
1.裁判所職員の人的体制を整備すること。
2.裁判所施設を充実させること。」を請願事項とする署名です。

昨年10月以降、全国でとりくんできた署名は昨日時点で3万4682筆となり、これを持って全国から集まった組合員22名と本部とで、衆議院及び参議院の各法務委員やこれまで紹介議員になっていただいたことのある議員の事務所(議員会館内事務所)を訪問し、紹介議員になっていただくことや、署名の趣旨に賛同・協力いただくことなどをお願いしました。
参加者からは、「議員本人と20分ほど面談することができ、裁判所の職場実態を伝えることができ有意義であった」、「要請行動に参加したことにより、集めた署名が国会議員を動かしていることが理解できた」、「紹介議員になってくれた議員とは、今後も地元での繋がりを維持するようにしたい」、「貴重な経験だった。来年度以降も若い組合員に参加してもらえるようにしたい」といった積極的な感想が述べられました。
要請したその場で、紹介議員を快諾していただいた議員も複数おられました。
この署名はこれまで18年間、請願採択されているもので、今年もぜひ、採択を目指したいと考えています。

写真は、例年、政党として対応をしていただいている日本共産党の法務委員、清水忠史衆議院議員、畑野君枝衆議院議員に参加者全員で要請した際のものです。裁判所の職場実態なども聞いていただきました。

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(中矢)

熊本の組合員・職員のみなさん

地震被災された組合員のみなさんとご家族、被災地のみなさんには、心からお見舞い申し上げます。
被災地では、現在も余震が断続的に続いているようです。週末もなかなか安心して過ごすことはできないかも知れませんが、少しでも心身を休めていただければと思います。
また、震源地に近い地域にご自宅を構えていらっしゃる組合員の方もいらっしゃるようです。
全司法として、できることは力を尽くしたいと思いますので、家屋等に被害があった場合、また、その他にも何らかの被害があった場合には、最寄りの役員や地連・本部に連絡をお願いします。

裁判所に採用されたみなさんへ

新しく裁判所に採用されたみなさん、私たち全司法は裁判所職員で作る労働組合です。
私たちはみなさんを心から歓迎します。

さて、職業を持つということは、使用者と労働契約を結んで、そこで決まった労働条件のもとで働くということです。そして、労働条件は常に変わっていきますから、使用者が一方的に決めた労働条件を押しつけられるのではなく、働く者の権利を守り、その意見をきちんと反映する仕組みが必要です。それが労働組合の役割であり、これは民間の職場でも公務の職場でも変わりません。
また、全司法は、自らの労働条件のことだけではなく、「国民のための裁判所」を作ることを目的に活動しています。現場で働く職員の視点から、裁判所が国民のためになる仕事をするには何が必要かを考え、発信していきたいと思っています。
裁判所の職員を代表して意見を述べ、要求し、その実現のために活動する組織、それが私たち全司法です。

民間大企業の労働組合は強制加入になっているところが多いのですが、公務員の労働組合は、本人の加入する意思が示されて初めて組合員となります。
しかし、それはけっして「任意だから、入っても入らなくてもいい」ということではありません。
裁判所は非常に働きやすい職場だと言われていますが、それは、全司法が長年にわたって職員の意見を反映してきた結果です。そして、それは他でもない全司法に加入している全国の組合員が作ってきたものなのです。
ぜひ、みなさんも裁判所に採用され、職員になったのと同時に全司法に加入してください。

さて、これから、みなさんは裁判所の職場で働いていくわけですが、そのために最も必要なものは何だと思いますか?

様々な答えがありうると思いますが、私は「仲間」だと思います。
一緒に仕事をする仲間、指導や助言をしてくれる仲間、職場で楽しく働くための仲間…、私たちは一人で仕事をするわけではありませんから、仲間は非常に大切です。
同期のつながりや、職場でのつながりなど、みなさんにはこれから様々な仲間ができることだと思いますが、全司法に入って、そこで仲間を見つけていただきたいと思います。
年齢も、担当している仕事も、働いている場所も多様な仲間ができることで、あなたの裁判所での生活はよりいっそう豊かなものになると思いますし、何よりも、全司法で知り合った仲間は、あなたが本当に困った時に必ず助けてくれるはずです。そんな仲間がいることは、これから長く仕事を続けるうえで、何よりも心強いものになると思います。
みなさんの加入を、心からお待ちしています。

 

全司法労働組合  中央執行委員長 中矢正晴f:id:zenshiho_blog:20150428135312j:plain