全司法本部活動日記 (Blog)

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本藤東京地裁支部委員長が決意表明

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 12月9日(月)午前10時に「公務員賃下げ違憲訴訟」第8回口頭弁論が開かれました。今回は、1月20日の第9回口頭弁論からいよいよ証人等の調べが始まることから、証人申請等に対する裁判所の採否が行われました。第9回では、当時の民主党政権において、賃下げ法の提案があったときの労使交渉に携わった労働者側の責任者の1人である岡部勘市国公労連書記長(現副委員長)と政府の事務方責任者の一人である平山眞総務省人事・恩給局次長(現政策統括官)を午後半日使って調べます。

 また、この日は午前10時半から、第8回口頭弁論の結果を受けて近くの会議室で報告集会が開かれました。全体で80人くらいが参加していたと思います。冒頭に国公労連宮垣委員長が主催者を代表してあいさつ。続いて、弁護団の尾林弁護士が経過報告を行い、そのあと、原告団の一人である全司法東京地裁支部本藤委員長が決意表明をしました。その内容は次のとおりです。

 (本藤)私は、長い間、裁判所に勤めていますが、まさか自分が裁判の原告になる日が来ようとはまったく思いませんでした。

 原告団に加わることにしたのは、まずひとつは、単純に、賃下げに対する怒りです。私には子供が3人いるのですが、当時大学生1人、高校生2人で一番お金がかかる時期です。家のローンもあります。いくら共働きでも相当きついものがあります。

 もう一つは、「震災復興」が名目にされたことです。私の実家は福島県の富岡町というところで、原発事故のため、まったく帰るめどがたちません。今年の夏に訪れましたが、海沿いにある駅前周辺は、壊れた建物や打ち捨てられた車などがそのままで、時が止まってしまっています。私の母は、自分の生活を優先すればいいと思うのですが、倒れて壊れてしまった父のお墓を直しました。

 実家に対する経済支援もままならず、では国が面倒を見てくれるのかといえば、復興予算の流用の問題等も発覚し、二重三重に腹が立つ、というのが実感です。

 今職場では、来年4月から給料が元に戻る、といって、ある意味、安心ムードがただよっているような感じもあります。もちろんお金は大事です。これで何とか一息つける、という切実な声もあるでしょう。でも私たちがたたかっているのは、お金の問題だけではありません。公務労働者の権利が憲法で守られるかどうか、という問題です。裁判の先には労働基本権の回復、という大きな課題もあります。最後まで頑張りましょう。

(かどた)