『15歳からの労働組合入門』
読もうと思って年末から持ち歩いていた『15歳からの労働組合入門』(東海林智著)をこの連休中に読みました。ちょうど成人の日に読み終わりました。
若い人たちの労働実態を丁寧にとりあげたルポですが、取り上げられたエピソードの一つひとつの過酷さに胸が苦しくなるような思いで読みました。
しかし、読み終わって、重苦しさとか絶望感ではない「力」を感じるのは、厳しい状況の中で人間としての権利や尊厳を取り戻すために立ち上がっていく姿が描き出されているからでしょう。そして、労働組合を通じての人と人とのつながりが、立ち上がる時の支えになっている様子が心に響きました。
ぜひ、多くの人に読んでもらいたい一冊です。
この時代、私たちが全司法という労働組合を持っているということは、「宝」を持っているのと同じことだと、この本を読んであらためて思いました。
重要なことは、この「宝」を持ち腐れにしないこと、そして、できれば、「宝」を自分たちだけのために使うのではなく、厳しい状況におかれている働く人たちのためにも使っていきたいと思いました。
(なかや)