全司法本部活動日記 (Blog)

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中央委員会終了

「中間報告もなく、いきなり終了かい!」と突っ込まれそうですが、やはり開会中のブログ書き込みはムリでした。私がした閉会あいさつについて、原稿がないかとの質問を受けたので、報告に替えてUPしておきます。

 この中央委員会の特徴の一つは、若手がたくさん参加した中央委員会であったということです。

 全司法はこの間、組織的に厳しい状況が続いてきました。一つの問題は役員の世代交代が進まないことで、運動の担い手が少なくなり、固定化し、新たに職場に入ってくる人たちとの距離が開いていくことにありました。こうして、活動に興味・関心を持ってくれる若い人たちが増えていくことは、それを乗り越え、反転攻勢に出るための最大のチャンスです。この芽を伸ばし、育てることは、今、最も重要な全司法の戦略的課題だと考えます。

 一方で、「中高年がんばろう」「中高年の要求と運動を」という声が出された中央委員会でした。政府・人事院が中高年を攻撃のターゲットにして処遇の引き下げを行っていることをなどからくる怒り、不安を背景とした声であり、阿部書記長が総括答弁で述べたとおり、こうした要求や不安を丁寧にくみ上げる運動が求められています。

 重要なことは、この二つを対立的にとらえないことです。

 阿部書記長が総括答弁で述べたように、次世代の育成といった時、中高年の役割は重要です。運動を継承するということは、バトンを渡す側も、受け取る側も主役であり、どちらもが大切です。そして、中高年の要求に応えることは「すべての職員が退職まで安心して働きつづけることができる職場を作る」という課題です。青年対策は全司法の未来を守るとりくみであり、中高年の要求をとりあげた活動は、私たち一人ひとりの未来を守るとりくみです。

 政府や財界、権力を持った人たちが、国民や労働者に負担を押し付けようとする時、もっともよく使われる手段が、本来は手をつなぐべき人たちの間に分断を持ち込むことです。

 政府・人事院は世代間格差、地域間格差を理由にしながら、実際には単なる公務員の賃下げを「総合的見直し」と称して行おうとしているわけですが、国民的な課題を見ても同じ構造が見られます。

 青年と中高年、中央と地方、正規社員と非正規の労働者、生活保護と受けている人と受けていない人、公務員と国民…、そうした対立構造を作り出すことによって、私たちが持っている唯一の、そして最強の力である「つながる力」「むすびつく力」を奪う。この国は、そうすることによって、どんどん、国民が暮らしにくい、生きにくい社会に変えられようとしています。この春闘は、様々な運動の場面で、分断を乗り越えてつながり、むすびつくことで要求と運動を前進させていく、そんな春闘にしていく必要があります。

 他の人と知り合い、むすびつき、つながることは、人間にとって大切なことであり、「楽しいこと」です。中央委員会を通して、つながり、むすびつくことの大切さ、楽しさを感じたみなさんが、ここで得たエネルギーを糧に、職場に帰って、みなさんの周りにつながり・むすびつきの輪を広げることをお願いして、閉会のあいさつとします。

(なかや)